埼玉県 川口市立戸塚西中学校の対応まとめ

なにかご意見などありましたらTwitter(@sk0813_2017)のDMよりお願い致します。

「アレルギー」が身近にありますか。

こんにちは、私です。


突然ですが、あなたにはなにかのアレルギーがありますでしょうか。
あなた自身がアレルギーをもっていない場合、家族や友だち職場の方にアレルギーの方はいらっしゃいますか?

もし、ご自身にも身近にもいらっしゃらなくて、アレルギーにあまりご縁がない場合、私がこれからお話しすることにピンとこない場面があるかもしれません。

大丈夫です。
それは当然のことで、悪いことでもなんでもありません。
私もアレルギーが身近になければ、知らないことばかりでした。
また、長い付き合いですが、アレルギーのことを全て理解している訳ではありません。私にもわからないアレルギーのこともあります。

もちろんアレルギーに限ったことではなく、世の中にはまだまだ知らないことがたくさんあります。
信号が赤なら止まれ。ありがとうはお礼の言葉。というように、幼いころから「常識」として教わることを知らないというのは年齢によってはこの人大丈夫?となるでしょうが、学校などで当たり前として学ぶことでなければ知らなくても仕方ないと思います。

アレルギーも昔よりは認知されるようになりましたが、まだまだ「死ぬ」危険があることの理解は不足していると感じています。

自分を、相手を、不用意に傷付けないために。
アレルギーのことを知ろうとしてくださる方がこれからも増えてくださると嬉しいです。




ーーさて。

みなさんは「アレルギー」と聞くと、「乳・卵・小麦・そば・落花生・えび・大豆」あたりはよく聞くのではないでしょうか。

牛乳の代わりに豆乳を使って作りました!
卵は使っていません!
米粉で作っています!

ここ数年でこういった商品をよく見るようになりました。
アレルギーの方が増えて需要が増したのはもちろんですが、企業さんの努力のおかげで手頃に手に入れられるようにもなりました。


ではここでひとつ、みなさんにお尋ねします。

「米アレルギーを聞いたことはありますか?」

米。ライス。rice。
秋に収穫する、日本人が昔から主食としてきている穀物です。
米アレルギーがあると、乳や卵、小麦と同じように、米によってじんましんなどのアレルギー症状が出るのです。

お米でアレルギーが出るんです。と言うと、「米で!?」という驚きをよくいただきます。
驚きますよね。だってお米ですよ。日本人なら当たり前のように食べるであろう主食です。茶碗によそったごはんに、魚と味噌汁、それから卵焼き。The☆日本のごはんといえばほとんどの方が連想するあのお米です。
私自身もそんなのにもアレルギーなんて出るの?初めて聞いたと思いました。


でも現実にあるんです。
米粉の商品でもじんましんが出たり、呼吸がゼコゼコしたりします。
※他の原材料のアレルゲンも確認したうえで食べています

お米にも品種がいろいろあるので、品種によって症状が重く出たりあまり出なかったりもします。
我が家では「低アレルギー米」と呼ばれる、大丈夫な品種で購入・食事をしています。
(アレルゲンとなるタンパク質の含量を少なくするため、精白度合を高くしているので一粒が普通のもより小さくなっています)

※低アレルギー米も種類があり、人によって合う合わないなどあるので「低アレルギー米=この商品だけ!」とは限りません。



Aさんにとっては「当たり前」であるものが、Bさんにとっては死ぬ原因になる。それがアレルギーです。

「食べられない」というと好き嫌いと思われることもあるようなのですが、この食べられないは「(食べたら死ぬから)食べられない」という意味なんですよね。


また、食物アレルギーというと「食べる」ことで発症するというイメージが強いかと思います。
ですが、食べなくとも発症します。

たとえば、粉もの。
小麦が舞っている部屋に小麦アレルギーの方がいたらどうなるか。

じんましんが出ます。
呼吸がゼコゼコしたり、咳き込みをします。
最悪、死にます。

食べてなくとも、呼吸をすることで宙に舞っているアレルゲン(小麦)を摂取しているためにアレルギーを発症します。
もっとひどい場合だと、パン屋さんなどの換気扇からの風でも発症します。
「パンのいい臭い~」が、アレルギーの方には毒になるのです。


また、触っただけで皮膚がただれることもあります。
ラテックスアレルギーを聞いたことはありますでしょうか。(ラテックス→ゴム)
食玩とかのソフビ人形、輪ゴム、医療で使用するゴム手袋etc.のことです。
これと同様に、食品に触れただけでも皮膚がただれたり、じんましんが出てきます。


そして、コンタミネーション(微量混入)もあります。
例えば。
1、卵料理をした調理器具を洗浄せずにそのまま使い回す。
 →もちろんこれは卵が付着しているのでアウトです。拭き取ったとしても「卵」という成分は洗い流されていないためダメです。

2、卵料理をしたあとに、アレルギーのある方の料理を作るために調理器具を洗浄。
 →アレルギーがひどい場合、これでも症状は出ます。そもそも洗浄のスポンジが油でギトギトしていたり、しっかり水切りされてなかったり、網目にアレルゲンが絡められていたりしては意味がありません。

商品の注意書きに「同じラインで乳・そば・小麦を使用しております」って記載があるのは、こういったコンタミネーション(微量混入)の可能性があるから気を付けてね!この商品自体はアレルゲンないけど、もしかしたら敏感だと症状出るかも!ということなのです。
もし万が一に症状が出ても、製造ラインが同じだったからかな。と病院で説明も出来ますし、次はこの商品は控えようと自衛も出来ます。
最悪死亡した場合など、記載していなかったからだ!と企業も必要以上に責められることも減ります。

(※すぐに症状が出たり、時間をおいてから出たり、運動したことで発症したりと、アレルギーは人それぞれなのでその辺りは詳しいサイトさんとかあるので調べていただければと思います。)




いろいろと書きましたが、アレルギーとひとくちに言っても様々です。
幼いころにアレルギーがあっても、成長するに連れて改善される方が大半とも言われています。
逆に、昔は大丈夫だったのに大人になってから食べられなくなった!という方もいらっしゃいます。


そして、お医者さまでさえも把握できないこともあります。
アレルギーの検査で、ありえない!と言われるほどの数値を叩きだした0歳の子の保護者に、「成長すればよくなるよ」と励ましてくださっていました。
ですが、1歳、2歳、3歳と成長しても一向に数値は《ありえない!》を叩き出し続けています。

確かに、以前より食べられる食材や量は少しずつ増えました。(それでもじんましんは多少出る)
季節の変わり目や防げなかったことによって体調を崩した際はじんましんがひどく出たりと、調整しながら過ごしている現状です。

○○の先生が言ってたから。
同じアレルギーのある子は大丈夫だったから。
普通はこの方法でいけるよ。

……先ほどもお伝えしましたが、アレルギーは人それぞれです。「普通」に広まっている方法が、全てのアレルギーさんに有効ではないのです。

(同様に、レストランなどで見かける「低アレルゲンメニュー」も、全てのアレルギーのある方が食べられるわけではないのです……)



アレルギーが身近にあっても、私にはわからないことがたくさんあります。
わからないことで相手を苦しめてしまうかもしれないことが怖いです。だから知りたいと思います。
アレルギーを知らない方が知らずに人殺しになってしまうことも怖いと思います。
受け入れなくていいので、受け止めてもらえるだけでいいのです。


物騒な言葉ですが、伝えているのに無関心でいるままですといつか人殺しになりますよ。
社会的に死にますよ。




長くなってすみません。
ありがとうございました。